ウェブエンジニア問題集
第3章

マルチアカウントとフェデレーション — Organizations・SCP・IAM Identity Center

4
この章の目次開く
複数チームでアカウント管理を相談するイラスト
学習者学習者

AWSアカウントは1つだけでも使えるのに、なぜわざわざ複数アカウントに分けるんですか?

実務のAWS環境では、1つのAWSアカウントにすべてを詰め込むより、用途ごとにアカウントを分けることが多いです。開発、本番、監査、ログ保管、セキュリティ管理を分離することで、権限と影響範囲を制御しやすくなります。

SAA-C03では、複数アカウント管理、クロスアカウントアクセス、AWS Organizations、SCP、AWS IAM Identity Centerが問われます。


アカウントを分ける理由

分離単位目的
dev / stg / prod環境ごとの事故を分離する
workloadごとチームやシステム単位で権限を分ける
security accountGuardDuty、Security Hub、監査ログを集中管理する
log archive accountCloudTrailやVPC Flow Logsを改ざんされにくく保管する

本番アカウントと開発アカウントを分けると、開発者が誤って本番RDSや本番S3を削除するリスクを下げられます。


OrganizationsとSCP

AWS Organizations は、複数のAWSアカウントを組織として管理するサービスです。OU(Organizational Unit)でアカウントをグルーピングし、SCP(Service Control Policy) で組織全体の上限権限を決めます。

よくあるSCPの使い方:

  • 特定リージョン以外の利用を禁止する
  • CloudTrailの停止を禁止する
  • ルートユーザーでの操作を制限する
  • 本番OUでは危険な削除操作を禁止する

IAM Identity Center

AWS IAM Identity Center は、複数アカウントへの人のログインをまとめて管理するサービスです。Google Workspace、Microsoft Entra ID、Oktaなどの外部IdPと連携し、SSOでAWSアカウントにアクセスできます。

実務では、IAMユーザーを各アカウントに個別作成するより、IAM Identity Centerでユーザーと権限セットを管理する方が運用しやすくなります。

要件選択肢
社員に複数AWSアカウントへのログインを提供したいIAM Identity Center
既存IdPの認証をAWSに連携したいフェデレーション
一時的に別アカウントの権限を使いたいSTS AssumeRole

まとめ

複数アカウント設計では、個別アカウント内のIAMだけでなく、組織全体のガードレールを設計します。

  • AWS Organizationsでアカウントをまとめる
  • SCPで許可範囲の上限を制御する
  • IAM Identity Centerで人のアクセスを集中管理する
  • クロスアカウントアクセスにはIAM RoleとSTSを使う
  • ログ保管やセキュリティ監査用アカウントを分ける

次の章では、VPC、サブネット、Security Group、NACLを使ったネットワークセキュリティを扱います。

AWSクイズに挑戦するこの章で学んだAWSの知識を、4択クイズでアウトプットして定着させよう